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第166回 済生会新潟第二病院 眼科勉強会
投稿日: 2009年12月01日 |
最終更新日: 2009年12月01日
投稿者: みきの |
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済生会新潟第二病院眼科で、1996年(平成8年)6月から毎月行なっている勉強会の案内です。
興味があって参加可能な方は、遠慮なくご参加ください。どなたでも大歓迎です(参加無料、事前登録なし、保険証不要)。ただし、お茶等のサービスもありません。悪しからず。
演題:「人生の途中で目が不自由になられた方の気持ちを支えるもの」
講師:上野 英子(川崎医療福祉大学)
日時:平成21年12月9日(水)16:30~18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
950-1104 新潟市西区寺地280-7
phone 025-233-6161
交通案内・地図 ⇒済生会新潟第二病院 ホームページ(別ウィンドウが開きます)
【講演抄録】
人生の途中、それも働き盛りのときに目が不自由になるということを経験したら、どう思うだろうか?
今まで出来ていたことが出来なくなる、自分は役に立たない、家族や他人に迷惑をかけたくない、あるいは死んだ方がましだなど、様々の不安や戸惑いを感じる。そして遂には自分自身の価値を喪失してしまう場合もある。
価値喪失から障害と折り合いをつける過程において、どのような事象が影響し、どのように変化していくのかを、周囲の人々との相互作用を中心に分析した。
調査対象は、眼科クリニックに来院している患者11名(男性5名、女性6名、平均年齢64.2歳)で、主に対象者と調査者の1対1でインタビューを行い、周囲の人との相互作用について聞き取りした。
分析の結果、中途視覚障害者は≪ぐるぐる回る気持ち(注1)≫を出発点にして、大別して2つのプロセスを経験することが判った。
第1は、≪過小評価から抜け出し心理的な小康状態に至る(注2)≫プロセス。他者からの≪関わりによる承認(注3)≫を継続して受けることが<心理的な小康状態>に至ることに影響していた。
第2は、自分への≪過小評価から抜け出せず、延々と回り続ける≫プロセス。他者からの<関わりによる否認(注4)>が主に働いたことにより、人にわかってもらえず、<仕方がない>と思うしかないあきらめの気持ちに至る。≪関わりによる承認≫がないために、延々と悪循環を繰り返すことになる。
重要なのは≪過小評価から抜け出し心理的な小康状態に至る≫ことであり、≪関わりによる承認≫が促進剤の役割をしている。<関わりによる否認>が主に働いた場合、「過小評価」から抜け出せない。
人生の途中で障害者になり、自分自身の価値喪失の危機から抜け出すには、本人のことを理解する≪関わりによる承認≫を続けていくことで、「心理的な小康状態」につながる支援を行うことが必要である。
眼科外来へ来院する患者さんは、様々の不安を抱えて来院される。その方々に、自分自身の価値の喪失体験からなるだけ早く人生の再構築を行えるようになるまで、主に身近な人の≪関わりによる承認≫を軸に心理的なサポートを行える環境を整えることが、医療・福祉に携わるスタッフの役割である。
以下、注釈
(注1)≪ぐるぐる回る気持ち≫ 自分に腹が立ったり、自分のことだけ考えるといった渦の中で、他者との関係に対し、自分のもどかしさを表現できず、八つ当たりしてしまったり、家族などが献身的に支えてくれる、その行為自体に重荷を感じ、自分なんか死んでもいいと思ってしまうこと
(注2)≪心理的な小康状態≫ 中途視覚障害者が自分の障害と向き合う中で、喪失感に伴う苦しみや新たな自分の発見といった、揺れ動く気持ちを抱えながら何とかバランスをとりつつ生活をしていくこと
(注3)≪関わりによる承認≫ 周囲の人が、離れている家族が気にかけてくれたり、同居家族が献身的に支えてくれたりといった[価値を認めてくれる対応]を[障害があるなしに関係なく変わらず続けてくれる]こと
(注4)<関わりによる否認> 見えないことで心ない仕打ちを受けたり、障害者として利用されたりした経験から、中途視覚障害者が周りの人からの関わりを否認的と捉えた関わりのこと
【略歴】
平成11年3月 岡山県立津山高等学校 卒業
平成11年4月 神戸親和女子大学 入学
平成15年3月 神戸親和女子大学 卒業
平成15年4月 川崎医療福祉大学博士課程入学
平成21年10月 川崎医療福祉大学博士課程休学
現在に至る
【お問い合わせ】済生会新潟第二病院眼科 安藤伸朗氏
e-mail: gankando@sweet.ocn.ne.jp
『済生会新潟第二病院 眼科勉強会とは』
1996年(平成8年)6月から、毎月欠かさずに続けています。
誰でも参加出来ます。話題は眼科のことに限らず、何でもありです。参加者は毎回約20から30名くらいです。
患者さん、市民の方、医者、看護師、病院スタッフ、学生、その他興味のある方が参加されています。
眼科の外来で行いますから、せいぜい5m四方の狭い部屋で、寺子屋的な雰囲気を持った勉強会です。
ゲストの方に約一時間お話して頂き、その後30分の意見交換があります。
日時:原則として毎月第2水曜日 16:30~18:00
場所:済生会新潟第二病院眼科外来
*勉強会のこれまでの報告は、新潟市西蒲区巻の視覚に障がいのある人と、ボランティアで構成される音声パソコン教室のホームページ「すずらん」で閲覧出来ます。
*ホームページ「すずらん」(別ウィンドウが開きます)
【次回以降の済生会新潟第二病院眼科勉強会&研究会】
平成22年1月13日(水)16:30~18:00
「視覚障害者と漢字」
渡辺 哲也(新潟大学工学部 福祉人間工学科・准教授)
平成22年2月10日(水)16:30~18:00
演題未定
新井 千賀子(杏林アイセンター・視能訓練士)
【情報提供】済生会新潟第二病院眼科安藤 伸朗 氏
関連記事(3件)
- 第167回(10‐01月) 済生会新潟第二病院 眼科勉強会(2010/01/11)
- 第164回(09‐10月) 済生会新潟第二病院 眼科勉強会(2009/12/01)
- 明日の眼科を考える新潟フォーラム(2009/10/13)
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